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テラスの手すりに止まったところを、手近に有ったタオルをふわりとかけた。
頭は複眼しか無いような生き物で、すばしっこくて、逃げられるかと思ったが、意外に簡単に捕まった。
ハエは少しも捕まらないのに、同じような複眼を持ちながら、なぜとろかったのか。
羽根が2枚しかないから、双翅目、又の名をハエ目、触角が短いから、短角亜目で、ハエ、あぶの仲間になる。家のまわりをうろうろしているのだから、まったく普通の種に違いがないし、鮮やかな瑠璃色の体で、簡単に名前が分かるかと調べた。
あぶのようだから、あぶを詳しく載せているサイトを調べたが、似ているようなのはあったが、ぴったりのものはなかった。
もう少し調べると、アブのように見えるハエがおり、ハエのように見えるあぶがいるそうだ。
蛹が、直に割れるのがあぶの仲間で、環状に割れるのがハエの仲間だそうだ。
これは蛹を見ないと分からないので、正体不明君は、あぶの一種かと思っていたが、ハエかもしれないことになったのだ。
昆虫を見ていると、ダニは避けてとおれないようだ。
枝垂れ桜の葉が丸まっていたので広げて見た。蜘蛛の巣のような覆いをして、青虫がいた。
蛹になるのだろう。そのそばに、ちょこんと居たのが、このダニである。
普通は、目にもはいらないような大きさだが、これは結構大きくて、しかも、赤かったので、すぐに分かった。栄養たっぷりの状態だったのかもしれない。
ダニは、蜘蛛の仲間だそうだ。写真では、前足の1本が折れ曲がっているが、足は8本ある。それを、ちょこまか動かして、体の大きさからすれば、かなり早く移動する。
写真は、10倍の対物レンズで、ダニをみたところ。上からの照明なので、かなり形がわかる。
顕微鏡は照明方法によって見え方がまるで違う。下から当てると、レントゲン写真のようになる。シルエットや内部が見えてくるのである。
対物レンズを40倍にすると、0.004ミリぐらいまでは見分けられるそうだ。ただ、ピントのあう範囲も狭いので、平らなものはいいが、奥行きのあるものは、ピントのあう位置をずらしながら見ていくことになるので、本来の形は断面を重ねて復元することになる。洞察力が必要になるわけだ。
下の足の詳細は、そうやって描いたものである。刺毛のつき方はいっぺんには見えないので、違うかもしれない。
10倍では分からなかったが、40倍にすると、表面は細かい皺が刻まれていた。殻の厚みが薄くて、補強のために皺が寄っているのかもしれない。輪切りにして断面を見てみたいが、標本の作り方が難しい。今は、ここまでするのが精一杯なのだ。
ヤドカリグモというらしい。
ネットで調べると、結構写真がでている。網を張るのではなく、草の間を駆け回るそうだ。
顕微鏡で見るのに、昆虫を探し求めるようになったが、意外にわが家の庭や草の生えているところに、あれこれいることがわかった。
小さなモノが圧倒的に多いが、蜘蛛もいろいろいる。
この蜘蛛も、草をいじったら、壁に逃げてきたのである。5mmぐらいしかないので、じっとしていたら、とても見つけられないが、動いたので捕まえられたというわけだ。
網を張っているのは足が細く長いようだが、これはあまり長くない。足の形を拡大して見ると、毛むくじゃらで、毛もいくつかの種類があった。先端の下側と爪の部分は、図のBのように密集していて、なおかつ、細い毛が生えている。
この毛でしっかりと草を捉え、8本の足を素早く動かして、敏速に移動できるというわけだ。
アシブトハナアブというらしい。
朝の散歩中に目の前の草むらに飛んできて留った。
円筒状のプラスチックの入れ物を持っていたので、蓋を開けて覆いかぶせた。
うまく中に入ったのでスケッチができたわけだ。
逃げられてばかりいたが、だんだんうまくなってきた。
蝿や蚊の仲間は羽根が1組しかない。後ろの羽根は退化して桿状になっているので、双翅目というのだそうだ。
昆虫の分類では、羽根の形状は大事なようである。
玄関のシャリンバイでは昆虫のバトルが行われている。
クサカゲロウに体液を吸われているアブラムシを紹介しよう。
ナシミドリオオアブラムシという名前らしい。
葉裏の葉脈に整然と並んで汁液を吸っている。
ごくごく小さいものが、何回か脱皮して、2mm程度の大きさになる。
肉眼でもそれらしい形と、緑の濃淡が見分けられる。
薄緑は透明感があり、顕微鏡で覗くと、複眼がくりくりとした感じでかわいらしいものであった。
絵では、下から見ると上から見るではプロポーションがかなり違うのは、正しくスケッチできていないから。上から見たプロポーションがより近い。
プロポーションの狂いは、描いているときには、なかなか気がつかないものである。反省の気持ちをこめて、恥ずかしながら並ぺます。
玄関のシャリンバイで変な虫を見つけた。5mm程度のごく小さい虫で、肉眼では、前後の尖った黒っぽい点であった。
さっそく、顕微鏡で拡大すると、立派な、はさみを持っていた。
体は節に分かれているし、気門もちゃんとついているので、昆虫は間違いがない。
皮膚の感じは、柔らかくぶよぶよしている。成虫の固い感じはまったくない。
なにかの幼虫にちがいないと、ネットで調べるが、なかなか分からなかったが、シャリンバイには、アブラムシがたくさんついていて、これを食べているのではないかと、「アブラムシ 捕食」で検索した。
大当たりで、クサカゲロウがアブラムシを捕食している写真と解説のサイトがあった。
その写真のクサカゲロウとは、種類が違っているので、「クサカゲロウ」で再検索すると、多くの種類をまとめたサイトがあった。ぴったりのものはなかったが、オオクサカゲロウの一種のようである。
昆虫の種類はものすごく、同定するのは素人では、まず無理らしいというのが最近分かったことである。
スケッチをしているとき、口を捜したのだか、あるべきところにそれらしいものがなかった。はさみでアブラムシを掴んで食べるはずだから、通常の位置に有って当然だがない。
ネットによると、はさみは、大顎と小顎が合体したもので、体液の吸収管なのだそうだ。シャリンバイの葉裏にアブラムシの干からびたのがあったのを、疑問に思っていたが、クサカゲロウに中身を吸われてしまっていたのでした。
ずいぶん立派なはさみだと思ってスケッチしたが、二重になっているとは。・・・またしても、観察力がまだまだだと反省した次第です。
散歩の途中、足元をチョロチョロしていたのを捕まえた。
10mmぐらいしかない小さなモノであるが、窪みを作って中に入れ、ガラスでふたをしたので、生きたままで描けた。
足が大きくて、立派な棘が印象的だった。
触角も長くて良く動く。
これだけ描くのに一日かかってしまった。生きているのは、乾燥したものと違って動くので、形の正確さをたしかめるのたいへんであるが、生気があるのとないのでは、違う絵になるような気がした。
この虫は、ネットで調べると、モリチャバネゴギブリの終幼虫らしい。
でんぱたんちさんのサイトでゴキブリ秘宝館(リンク先がなくなりました。)
というのだが、B級映画のゴキブリを見たのが、ゴキブリを意識した始めで、外国産のマダカスカルの飼育をして、深みにはまったのだそうだ。
愛情溢れるサイトで、思わず引き込まれてしまった。
ゴキブリの認識が変わるのは確実です。ぜひ覗いてみてください。上記の「ゴキブリ秘宝館」をクリックすると、トップページに移動します。
玄関先にシャリンバイを植えている。土が悪いのか木に勢いがなく、虫が良くついている。
人間も同じようなもので、弱り目に祟り目である。
そこに妙なものがついていた。
ごく小さなものであるが、葉にしっかりついている。
生き物のようであったのでへらで剥がして、顕微鏡で調べた。
下は、ほぼ平らであったが、良くよく見ると足らしいものが見えた。
倍率を上げると、6本足で前足の間に口らしい穴のあいた突起物が有った。
葉から液を吸って生きているのだろう。
ネットで調べるとカイガラムシの仲間で、カメノコロウムシというそうだ。
分類は不完全変態の半翅目といい、セミ、アブラムシ、カメムシなどの仲間だそうだ。
ロウ成分で被われている雌の成虫で羽根は無し。雌の成虫は移動できないものが多いらしいが、これは移動できるとあった。
確かに足は小さいながらついている。観察中に一度だけピクッと動いたので生きているのも分かった。
蚊の出るのは、まだ早いと思うが、ちらほら出てくる。
パソコンをいじっているとブーンと音がした。
刺されるとたまらないので、蚊取り線香でもたこうかと思っているうちに、目の前に止まった。
夜は冷えていて動きが鈍かったのか、御用にできたので絵に描いた。
1日おいていたら、複眼とか腹が凹んでしまった。
足も、生きているときのようには広がつてはいない。
あるがままに写生した。
お湯に浸けると柔らかくなるとのことであったので、かめむしをお湯に浸けてしばらく置いた。
羽根を取り、胸のカバーを取った。それ以上は無理のようであった。
羽根は4枚。下の羽根は透明だが、上のものは半分だけ透明であった。
羽根の下は、赤い板になっていた。切れ目があるが固くつながっていた。
驚いたのは、産卵管が二つに分かれていた。先端が尖っているのではなかった。先端は胸にぴったり付いていて、産卵管を保護していたのであった。
解剖してはじめて分かった。見方が甘かった。
このかめむしは、触角や手足がなかった。頭も解剖したら弾き飛ばして見つからなくなってしまった。
しかし、縁が有るとみえて、蜘蛛にぐるぐる巻きにされたものを見つけた。
触角や足は、はずれたりしていたが、蜘蛛の糸にからまっていて、揃っていた。
触角は5区分に分かれていて、それぞれが長かった。
足は、先端の短い部分が2ケしかなかった。
意外であった。
進化の程度が低いのであろうか。
これは簡単に分かった。エサキモンキツノカメムシである。
かめむしは臭い。捕まえたくないムシである。
なぜ有るかというと、干からびていたのを発見したのである。
積み上げた本のところから出てきた。
わが家は、OMソーラーをつけている。屋根にガラスでできた集熱器があり、太陽の熱で温めた空気を床下に送るのである。
使ってみて分かったことは、すごく乾燥するのである。冬は加湿器は必需品になった。
夏は、室内の空気を排気しながらお湯取りをするので、これまた、乾燥する。
うちに迷いこんだムシは災難である。たちまちにして干からびてしまうのである。
さてこのかめむし、ハートの文様のある茶色の洒落たむしであった。顕微鏡で覗くと、黄色とか緑とか色鮮やかであった。それに、表面が透明な皮膜で被われており、毛とか棘とかが見当たらない。
ひっくり返すと、口は細く伸びていた。葉っぱとかの液を吸うに違いない。平和なムシなのである。
驚いたのは、腹から胸にかけて先の尖った管が有った。先端は頭を向いている。産卵管ではないかと思うが、不思議なつき方をしているものだ。
毛がないこととか、昆虫界もあれこれ有るものである。
足先とか触角がなくなっていたので、想像でつけた。そう違ってはいないだろう。
花冷えになってしまったが、啓蟄とはよく言ったものである。
冬の間は虫を見かけることはなかったが、やっと出始めた。
暖かいと、ごく小さな、羽虫というのだろうか、目につくようになった。
この虫は、ゴミを出そうとしていたら、生ゴミの袋についていた。
ちょうど、プラスチックのビンを持っていたので、覆いかぶせたらうまくはいった。
寝ぼけていたのだろうか、とろい私でも捕まえられたのだ。
甲虫だ。ゴミムシと言うらしい。
道をのこのこ歩いていたのを捕まえた。去年の夏のことである。
足が1本取れていた。のろい動きで簡単に捕まえた。
私はのろいので、素早く動くものは捕まえられないのだ。
今日もスズメバチだ。
2月25日に全身がある。その足先の爪の部分である。
40倍で見ると結構分かる。
上からの2本の爪と、下からの柔らかい肉瘤というか擬似吸盤のようなもので挟み込むのだろう。
固いものと柔らかいものとを上手に使い分けている。
全くよくできているのだ。
3月3日に続いて、スズメバチの頭を横から描いた。
非常に平べったいのが分かる。
複眼もこれまた大きい。
口も巨大な牙がある。
しかし、口そのものは得体が知れない。
襞のようなものがくっついていて、なおかつ、関節のある腕状のものが2組ある。
調べると、成虫は虫を捕まえるが、それを食べるわけではなく、幼虫の餌にするそうだ。
そして、幼虫の出す体液をなめるのだそうだ。
あの恐ろしげなスズメバチは、虫をばりばり食べてはいなかったのだ。
顕微鏡は覗くものがなくては宝の持ち腐れである。
ミクロワールドサービスが販売している珪藻プレパラートは、手軽に微生物の世界を楽しめる。
珪藻は、とても小さい単細胞生物である。葉緑素をもっていて、光合成をする。ありとあらゆる水中に、群をなしたり単独で生活して、二酸化炭素を取り込んで、酸素を産み出している。
どんな姿をしているかというと、珪酸の、つまりガラス質の穴のたくさん空いた弁当箱を作って、その中にいる。
その弁当箱が、変化に富んでいて楽しめるというわけである。
またしても、写真にしてしまったが、海にいるプレウロシグマ属というらしいが、S字型の大型珪藻を観察した。
弁当箱に空いた穴を胞紋と言うらしいのだが、斜めの筋になって見える。
三角に尖っているように見えるが、ピントの動きで高さが読み取れるが、2μmしかなかった。幅が20μmだから、ほとんど平らである。
そんなんで立体図を描いてみたが、当たっているかどうかは分からない。
顕微鏡の像を読み解くのは、なかなか難しい。それが分かってきた、今日このごろである。
スズメバチの頭を鉛筆で細密に正面から描いた。
科学者ではないので、厳密な寸法状の比例は測っていない。
しかし、形の正確さを写すことは心がけた。
実物の10倍は有るので、細かいところまで描ける。
肉眼では確認できないものでも、実体顕微鏡で覗けば、かなりなことが見て取れる。
絵は感じが大事で、いかに省略するかということがある。
一筆で全てを現す。
東洋画には、そういった絵がある。
そんなことを思いながら、せっせと、細かく細かく描きこんでいった。
絵より写真のほうが説得力が有ると思うので、今回は写真にします。
25日に昆虫の命にふれたが、人間で言えば、五体満足で死ねるとは限らない。
写真を撮ったときは気づかなかったが、画面で見ると羽根が欠けていた。自然は厳しい。他の生き物の餌になることもあるだろうが、そうでなくでも、傷を負うこともある。
落ち着いて考えれば当たり前のことであるが、新鮮な驚きであった。迂闊なことである。
たまには、ポピュラーなものを出しましょう。
このスズメバチは、去年の夏の終わり、散歩の途中に道の中にひっくり返っていた。
昆虫のスケッチをするようになってから、やけに目ざとくなっているのだ。
帰宅後、くの字に縮こませていた足を、コルク板に虫ピンで形を整えた。すると、驚いたことに生きていた。わずかに足を動かせるだけであるが、確かに生きている。
ほかにも似たことがあった。動けなくなることは、即、死を意味しない。蟻が始末しなければ、死はゆっくりやってくるのだ。
去年の夏の終わり、散歩中の犬が草むらに首を突っ込んだ。
この虫が、葉っぱの上でじっとしていた。
大きさは1センチもない。
手を伸ばしても、動かないので簡単に捕まえられた。寿命がきていたのだろう。
カラカラに乾燥したものをスケッチしているのだが、動かすと、触角や足がとれていく。
ごく小さいので、あっという間にどっかに行ってしまう。
そんな訳で、足りないところや、間違った付け方をしているかもしれない。
名前は分からなかった。
しかし、後ろ足が特別に大きいとか、頭の格好が、バッタのようである。
羽根がないのと、全身に鱗粉があったのが気になるが、大きく捕らえれば、バッタの仲間かもしれない。
顕微鏡を覗くようになってから、昆虫は棘とか毛だらけなのに気づいたが、蝶でもないのに、鱗粉がある昆虫がいるとは驚きである。
足の先も変わっていた。爪が独立して動くのばかりを見てきたが、この虫のは、棒の先に爪2つがついている形であった。
いのちはさまざまである。
これは何か?
暗視野で撮影した海産の珪藻の写真である。
40倍の世界だけではなく、もっと拡大された世界が見たくなり、生物顕微鏡を購入してしまった。
1000倍まで見れるが、見るものがない。それで、ネットでミクロワールドサービスが珪藻のプレパラートを販売しているのを見て購入した。
美しい世界だった。
写真は禁じ手だったが、たまにはいいだろう。
玄関の高窓で干からびていた虫。
とっても小さい。
肉眼では点に近い。
実体顕微鏡は偉大である。
足の先などは今まで気にしたこともなかった。
頭は三角で、口吻は長くて胸にぴったりしているところなどは、セミによく似ている。
ネットで調べたが、分からなかった。小さすぎるので調べ方を工夫しないといけないのだろう。
去年の夏の頃だが、ミニ薔薇の葉についてた、毛虫を捕まえた。
体長25mmの小さなモノであった。
形はとても複雑でよくわからない。
絵にすれば形を追いかけられるだろうと、色鉛筆と紙を取り出した。
色は毒々しいし、毛もたくさんで、気色が悪かった。
しかし描いていくと、かわいくなるものである。足のつけ根あたりは、弾力が感じられて、赤ん坊の肌のような感じだった
足は8組あった。前の3組と後ろの5組は造りが違っていた。後ろは、吸盤のように楕円形になっていた。
頭も複雑で、眼は単眼が12個もあった。
やはり、描いてみると、あれこれ驚かされる。
暮れに、大掃除をした。
玄関の高窓を拭き掃除したら、枠のところに、ごく小さな昆虫が、干乾しになっていた。
家の中から出ようとして、明るいところへ目がけて飛んだのだろうが、ガラスがあったのだ。
とんだ災難であるが、こっちにとっては、・・お、描く材料ができたと、ほくほくである。
体長5mm。4枚羽。背中に模様と、なかなか派手である。
名前も分からない。飛んでいるのを見たこともない。
小さくて、目に入らないのである。
ほかにも、いろいろ干からびていた。
生命の種類の多さに気づかされる。
この虫を捕まえたのは夏だ。
夕方、庭にいたとき、目の前をふらふらと飛んでいた。
軽くはたくと落ちた。
蚊かと思ったが、違った。
背中に模様がある。
ネットで調べると、キイロホソガガンボと言うらしい。
体長14mm
さっそく間違えてしまった。
蜘蛛は、昆虫ではなかった。
足が8本もある。
風呂に入っていると、湯の中に、黒い点が目に入った。小バエのように見えた。スケッチの材料とばかりに捕まえた。
よくよく見ると、蜘蛛だった。
体長1.6mmしかない。こんな小さな蜘蛛がいるとは、吃驚である。実体顕微鏡で覗くと、立派な蜘蛛であった。・・当たり前か。
これは、前回に描いた蜘蛛の、頭と胸、それに、お尻の蜘蛛の糸を出すところです。
絵の更新がなかなかできないので、あれこれ、日々に感じたことのページを作ることにした。とりあえず、顕微鏡で昆虫のスケッチをはじめているので、それを公開します。
去年の八月に、インターネットオークションで実体顕微鏡を手に入れた。
シマズの古いものであるが、最近整備したものとあったので求めた。
20倍と40倍に拡大できるが、対物レンズがズームでないので、接眼レンズを交換しながら使うのが、面倒といえば面倒である。
真鶴に越してきたとき、黄色い蜘蛛が目についた。
子供のころに見た記憶がよみがえったが、いつとはなしに、目に入らなくなっていたが、さっそく、捕まえて覗いてみた。驚いた。いかに見ていなかったのが分かった。
眼が単眼で8ヶもあった。足に細かい毛が沢山有る。40倍にすると、もっと細部が見れる。
下面の口のところは、牙になっていて、これにも毛がある。その下の下顎を押し開くと、毛状の束になったものが出てきた。
調べると、牙で、獲物に毒液と消化液を注入して、溶かして吸い込むのだそうである。
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2009.12.31
5月末のことだった。庭の枝垂れ桜の葉裏に白球形の卵が密集していた。
部屋に持ち帰ったら、すぐに、小さな虫が孵った。卵の上をすっぽりと丸く切り抜いていた。三角形の物もついていたが、なんなのだろうか。
広がるかと思ったが、密集したままだった。
そして、脱皮した。脱皮を見るのは始めてだった。
大きさは倍ぐらいになったと思うが、記録を取っていなかったので、はっきりしないのは残念だ。
脱皮した後は、胸部の割合が大きくなり、角状のものが目立った。
ネットで幼虫図鑑なるものがある。毛虫、芋虫のたぐいがメインであるが、カメムシの幼虫もある。
それを見たら、クサギカメムシの、1齢と2齢の幼虫だった。
桜の葉っぱを新しくしたりしたが、つぎの脱皮まで生き長らえてくれなかった。
昆虫を飼うのは難しい。
2009.12.25
ゴマダラカミキリの部分を沢山スケッチした。
ばらばらにすると、細かいところも描くことができるのである。
その部分を頭に入れて、組み立てなおしたのが、下から見上げたように描いたものである。
ぎごちないのは、観察と再現力の不足なのだが、その不足が解決して、なお、ぎごちなさがのこるというのも、絵の魅力であるような気もする。
今月のアサヒカメラに篠山紀信が仁左衛門を撮ったのがでているが、紀信の言葉に、見えをきった時の前後に良いシャッターチャンスがあるとあった。
思うに、ぴたりと形が決まる前後に、人間の揺れ動いている気持ちがでているのではないだろうか。
それが、より深いものに結びついているような気がした。
2009.12.21
真鶴はミカンの産地である。
この虫は、甲虫(鞘翅)目カブトムシ亜目カミキリムシ科フトカミキリ亜科ゴマダラカミキリと言うらしい。
幼虫はミカンの生木を食べるのだそうだ。
土地の人は、この虫を見つけると、エイと踏みつぶすそうである。
2009.12.16
チョウ目(隣翅目)アゲハチョウ科アゲハチョウ亜科ジャコウアゲハ・らしい。
雄は黒いが、雌は、黄灰色だそうだから、雌で間違いが無いだろう。
翅を広げると、幅が11センチメートルあった。
これは、9月17日に郵便局に行った帰りに、強風で飛びきれないのか、車道でばたついていた。
田舎道のことで、落ち着いて捕まえて、郵便局の封筒を破って、挟み込んで持ち帰った。
昆虫網をもって駆け回るなどということをしていないが、昆虫に関心をもってから、こういった捕まえ難いものも手に入る。
2009.12.12
女郎蜘蛛である。今の時期でも、しぶといのはまだ網を張っている。
始めは、米粒みたいなのが脱皮を繰り返して、堂々たるものになっている。
生き残ったご褒美だろう。
スケッチしたのは、体長2センチメートル、足も入れると、6センチはあるが、これより立派なのも多くいる。
下は交尾の写真である。
雄は雌に比べると、とても小さい。ピントが甘い写真で恐縮だが、左の写真の上部に小さく移っているのが雄である。
雄は、口先にある触肢に精液をため込んで、雌の胸にある生殖孔に、精液を注ぎ込むのだそうである。
うっかりすると食われてしまうので、命がけだそうだが、写真をとった時は、雄は、ゆっくり近づいていって、雌の腹の上に乗ったが、相手はじっとしていた。
近づくという合図を送ったのだろうか。
2009.12.4
寄生バチついでに、バラについていたアブラムシの話をしよう。
一円玉のまん中にいるのがそのアブラムシである。
バラの花をよくよく見たら、アブラムシがついていた。しばらく見ていても動かない。
腹が葉っぱに、ぴったりついているようにも見える。
触って見たら、びくともしない。しっかりついていた。
他を探して見たら、お尻にぽっかり穴の空いているのが何匹か見つかった。
葉っぱごと取ってきて、剥がして見たら、腹が白っぽく平ぺったくなっていた。
さらにアブラムシの殻を剥がすと、なにかの幼虫が体一杯に丸くなって入っていた。
この時は、体内に寄生することが分かっていなかったので、ただただ不思議であった。
いまおもえば、幼虫か卵でアブラムシの体内に入り、アブラムシが生きている内に、腹を破って、葉っぱに定着したに違いない。
採集した昆虫は、100円ショップで求めた薬入れに保存しているのだが、ごくごく小さいのものは、開け閉めしているうちに、どっかに行ってしまうのがある。
この幼虫も行方不明になってしまった。いま描こうとしても、記憶のかなたである。
年はとりたくないものだ。
2009.12.1
前回の寄生バチを、スライドグラスの上でばらばらにして、足と羽根にカバーグラスを被せた。
頭、胸や腹は厚みがあるので、カバーグラスの脇に置いて、生物顕微鏡で観察する。
このハチは、複眼が体の割に巨大であった。上には、三つの単眼があるのはいつものとおり。
触角も、体の割には大きい。2ミリに満たない大きさのせいだろう。
羽根は、薄い膜にリベットを打つように全面に刺毛がある。
翅脈は管にはなっていなかった。凸になっていたり、折り重ねているようだ。神経や体液は通っていないようだ。
刺毛は裏表にあるので、根元のピントのずれで厚みを測ったところ、4マイクロメートルあった。
前翅の長さは1200マイクロメートルあるので、長さに対して1/300の厚みがあることになる。
これを、紙で100倍の大きさに作ったとすると、長さ12センチ厚さ0.4ミリになるので、葉書よりやや厚めの紙を切り抜けばよい。本物の剛性は分からないが、ぺらぺらでは困るので、ある程度の厚みが必要なのだろう。
頭など厚みのあるものを見るのは大変である。
とにかく小さいので、見たい面を上にするのが容易ではない。
それで、真上から描こうと思ったができなかった。動かせた物だけを載せた。
胸部と腹部は、干からびて変形した上に、角度がついているのを見て、横向きの絵にするのだから、かなり想像が入ってくる。
正確な形を描くのは至難の技なのだ。
2009.11.27
9月のことだが、朝の散歩で、露草の花の咲いているところを摘まんできた。
紙で薄べったい小箱を造り、ラップで蓋をした。密閉状態になるので、なにかいても逃げられない。
そうして、じっくり調べたら、肉眼では分からなかったが、アブラムシが大小いくつかついていた。
何日かしたら、羽根が4枚のちっこい虫が忙しく動き回っていた。
スケッチしたのは11月だが、このときは、露草は枯れてしまって、アブラムシは、干からびていたし、小さいのが脱皮した殻もあった。
4枚羽の虫は、4匹に増えていた。
おそらく、寄生バチだろう。
アブラムシの体内に寄生したにちがいない。
そう思って、葉っぱを丁寧に調べたら、お尻に穴の空いたアブラムシが見つかった。
外殻だけを残して、全部食われてしまったのに違いがない。中身のあるのは、干からびて、くちゃくちゃになっているが、これは、きちんとした形を残している。
アブラムシの体内に、幼虫で入ったと思うが、卵はどこに生んでいたのだろうか、あれこれ、疑問だけが残る。
2009.11.21
この珪藻は、昔から、顕微鏡の性能を確認するのに使われているのだそうだ。
光学顕微鏡の解像力の限界は、0.2とか0.3マイクロメートル程度だそうである。
この珪藻の条線は10マイクロメートルに40本あった。(どの固体でも間隔は一定しているそうだ。)見分けられる限界に近いのである。
自分は今までは、@やAのように、かろうじて条線があるかもしれない程度にしか見れなかった。昨日やっとのことでBのように、条線を見ることができた。
だからどうしたのと言われると、どうでもいいことではあるが、単純に嬉しいのである。
顕微鏡で珪藻を見ると、透明な物体を、下から光を当てて真上から見ることになる。ピントのあう範囲も狭い。だから、肉眼で見える大きさになった時の形を見るようなわけにはいかない。実際の形は想像するしかないのである。
これが、実はなかなかむづかしい。想像図を描いたことは何度もあるが、だいたい、左の想像図のようになる。それは正しいのかわからないままにいたが、電子顕微鏡の画像が、けっこうネットに出ているのに気づいた。
それによると、珪藻の表面はつるりとしていて、細い割れ目と、細かい穴が沢山にある。しかも、整然と規則正しくならんでいる。
光学顕微鏡の像からは想像もできない形だった。
2009.11.17
MWSの珪藻プレパラートでみた世界である。
写真の種類は、0.1ミリもないようなもので、中身を溶かしてガラス質の殻だけを見るようにしてある。
透明なものを、上下ばらばらにして、下からの光で見ているので、実際の形は想像するしかない。
幸い、ネットでは電子顕微鏡の画像も公開されているのがある。
それをみると、たいていのものは、殻の表面は平らで、中央に細い線があり、また、全体に小さい穴があいている。
下のヒシガタケイソウは、顕微鏡では、中央に太い溝があるようにみえる。
しかし、実際は、表面が平らで、溝と見えたものは、裏側が厚くなっているらしい。
珪藻の世界では、体長0.1ミリは結構大きい。部分的に厚くして、強度を増しているに違いない。
殻を軽くするにはもってこいである。
2009.11.13
アブラムシはごく小さい。1、2ミリ位いしかない。
それが固まって、雑草と呼ばれる様な草にたかっている。
その雑草の頭のところをちぎってくると、たくさん観察できるわけだ。
逃げられないように、ラップでくるんで実体顕微鏡で見ていたら、びっくりであった。
なんと、羽根の生えた成虫のお尻に、なにかがぶらさがっている。
よくよく見ると、赤い点があるし、筋が何本かある。
しばらく見ていたら、触角や足が伸びてきた。
子供を産んでいたのである。
アブラムシは、雌だけで、卵を体内で孵して年に何回も出産するするのだそうだ。
こうして生まれた子は、兵隊となって外敵を防ぐ働きをするそうだ。
そして、冬を迎え、雄と雌が交尾し卵を産んで、卵で冬を越すのだそうである。
か弱い虫とはいえ、生き延びる知恵はすばらしい。
2009.11.4
10月27日のバッタよりよほど小さい。頭から翅の先までで4センチ程度である。
高校に入学して図書室に良く通ったが、ファーブルの昆虫記は印象的な本であった。小型の緑色の固い表紙で10巻あった。小さい活字で、紙が黄色く変色していたので、戦後すぐの出版ではないかと思う。
昆虫の生態が詳細に記録されているだけでなく、実験をかなりしている。例えば、芋虫を幼虫の餌にするハチの場合は、芋虫をマヒさせて巣に貯えるが、貯える数は決まっている。貯えている途中で芋虫を取ってしまっても、ハチは取られた不足分を補充しない。
このような例を積み上げて、昆虫の行動は、すべて生まれた時に決まっているとの結論にたっしている。つまり、昆虫の行動は本能に支配されている。しかも、あまりにも精妙に作られていて、進化する余地がないというのである。
昆虫は進化の果てにいる動物というイメージが私の頭に刻みこまれた。とはいえ、昆虫も進化の段階を踏んでいる。バッタは、不完全変態で蛹にならないまま成虫になり昆虫としてはあまり進化していないそうだ。
昆虫の種類を分けるのに翅の形状で言う場合がある。バッタは直翅目と言うので、名前の由来を調べたが、はっきりしなかった。現物を見ると、翅脈が非常に貧弱で、ほとんど真っ直ぐになっている。それで、直翅目だろうと思った。
前翅より後翅が薄くて広い。前翅は細かい凹凸をつけているが、強度を持たせるためだろう。後翅は前の一部に凹凸があるが、他は貧弱な翅脈があるばかりであった。これでは、素早く効率的に飛行はできないだろう。
こんなところにも、進化の途中性が現れているのだろうか。
2009.11.1
道端にごく小さい雑草が生えていた。
虫に食われていたのでちぎって裏返すとアブラムシが何匹かついていた。
真っ赤で、気色悪であった。
顕微鏡で子細に見ると、ハダニまでついていた。
こっちは、草の中にいたやつ。
2月17日に描いたやつだった。
名前はあいかわらず分からないが、種類は分かるようになった。進歩である。
口器は吻に、前翅の半分が硬くなっている。
半翅目で、セミ、カメムシの仲間である。
触角が四節、絵では分からないが、体の表面が小さく窪んだ丸に被われている。
これは、カメムシの特徴である。
2009.10.27
このバッタは大きかった、産卵管(?)の先まで入れると7センチもある。
家の近くではまず見つからない。
つまり珍しいバッタ。
ほんとはそうではないと思うが、ネットで調べると、キリギリス科カヤキリというらしい。
真鶴は自然が豊富にあるはずだが、どこでも、昆虫の姿は少ない。
今の世のおかしさがあらわれているのだろうか。
しかし、このキリギリス君のんきな顔をしているものである。
2009.10.23
このバッタは、2センチぐらいのものだが、草むらに足を踏み入れると、ピョンピョン飛び出してくる。
栄えている種類である。
つまり平凡なバッタ。
しばらくサボってしまったので、奇抜なのを出したいとも思ったが、ごくありふれたのになってしまった。
平々凡々なのも、また価値有りである。
2009.9.26
蚊 口器の先端を特に拡大。
蚊の針は、刺す時に切り裂くところ、血を吸うところ、唾液を出すところ、それに覆いの部分からなっているらしい。覆いの部分は上が開いていて、針を刺すと、覆いは、くの字形に曲がって、針や吸引管等だけが刺した相手の体に入るのだそうである。
頭をばらして針の部分を動かしたら3つに分かれた。写真のどこがどれだか説明できないが、ほとんど透明の部分は切り裂くところだろう。鋭利な刀に抜け防止をしたようだ。全く驚かされる。
全身の蚊だけは、イエカで他の部分はシマカであるが、同じようなものであろう。
(追記)
ネットの検索で「蚊と口器」の上位にここが出ていた。
気になっていた続編ができたので見てください。ここ。
2009.9.19
マダニその2 背面から。口器の先端を特に拡大。
まるでドリルである。食らいついたら満腹するまで離れないとか。無理に取ると、口器はちぎれて、食いついた先に残ってしまうそうだ。
2009.9.10
マダニとその足先、および口先(左が上面、右が下面)
うう・・・ん。すごい。
2009.9.4
ノミとその気門まわり
うつくしい。・・・と思いました。
2009.8.27
今回は、生データのままとします。始めは、肉眼での採集記録、2、3枚めは生物顕微鏡での観察記録。
2009.8.19
わたしは王様です。
というような顔つきをしている。
2センチもないような、小さなバッタで、
草にすがっている時は背中しか見えない。
手に取って良くよく見ると、
面白い顔をしていた。
実体顕微鏡で拡大すると、ますます愉快だった。
前脚だけだと、人のようだ。
2009.8.12
スズメバチはとても捕まえられないが、ときどき、道路に転がっている。
ダニがついていることもあるので、熱湯消毒した。
触角の一本、足の三本がなく、頭と、胸部に大きな亀裂があった。
何かに襲われて死んだのだろうか、汚れた感じだったので、死んだばかりとも思えなかったが、外側は形が分かる程度には残っていた。
今回は、部分をはっきり確かめようと、ばらばらにしてみた。
まず胸部である。
胸部は三節からなっているので、そのつもりでみていたら、羽根の下に、穴が二ヶ所あいていた。
蟻の特徴である。
そういえばハチも蟻も膜翅目であった。
調べると、胸部に腹部の第一節が合体していることが分かった。
前伸腹節と言うそうだ。
胸部を大きくすることで、羽根を動かす筋肉が、太く長くなり、飛翔力が大きくなるわけだ。
足と羽根の付き方も分かってきた。胸部第一節に前脚、第二節に中脚と前翅、第三節に後脚と後翅である。
昆虫に詳しい人にとっては、バカみたいな話だが、やっと分かった。
のろいことである。
次は、頭である。
昆虫の口は、口器と言うらしいが、いろんな形があるうえに複雑でさっぱり要領が得られない
それで、拡大してスケッチしてみた。
口器は、付属肢が集まったものだそうだ。
確かに、脚状のものがたくさんついている。
調べると、先端に有るハサミのようなものは、大あご。
その下に、小あご、小あご肢。
下唇、下唇肢。
食物が入っていくところを舌と書いたが、これは正確かどうか分からない。
昆虫は、食物を口からとって、胃、腸をへて肛門で排出するのだろうと、勝手に想像して描いて見たのが一番下の図である。
2009.7.31
しばらく蟻が続いたので、ハエ目またの名は双翅目にした。
色の派手なのは、アシナガバエ科ヒゲナガアシナガバエ亜科マダラアシナガバエというらしい。
体長6ミリメートル、緑色の金属光沢で、葉の上を忙しく飛び回っていた。
ハエと名づけられているが、蛹が、直に割れるので、あぶの仲間だそうだ
色の地味なのは、正体不明君のままである。
しかし、羽根が二枚しかないし、複眼は巨大で、触角は短い鞭のようであるし、房のような口など、ハエ目の特徴を持っているので、ハエ目には違いがない。
ハエ目を顕微鏡で覗くと背中の太く長い毛が目立つ。
それもランダムに生えてなくて実に規則正しい。種類の同定にも使われているらしいから、勝手に生えてないのである。
どんな意味があるのだろうか。
2009.7.18
家の庭でヒマワリの葉を裏返したら、蟻がいた。
体長1センチぐらいの茶の混じった色の薄いものであった。
実体顕微鏡でみると、驚いたことに、羽根の根元が残っていた。
下の横からと上からの絵は、夜、パソコンに向かっていると、画面に飛んできたものを捕まえたものである。
体長6ミリくらいで、小さいものだが、茶系の色の蟻である。
蟻は羽根が退化したものと思っていたが、大間違いで、働きアリにするために、雌蟻を栄養不足でそだてたので、羽根が生えなかったのだそうだ。
栄養を十分に与えられた雌蟻と雄蟻は羽根があり、巣を飛び出で、空中で交尾するそうだ。
雌蟻は、雄蟻と交尾し、一生分の精子をたくわえて、羽根を落とし、新しく巣を作り、女王蟻になるそうだ。
女王蟻は、最初は10から20匹の卵を生み、なんと、自分の羽根を動かしていた筋肉を溶かして唾液にした餌で育てるのだそうだ。
そして、初めの子供たちが成長して、せっせと餌を集めて、巣が大きくなるというわけだ。
蟻の世界も奥深いものがあった。もっとも、その他の生活をしている蟻もあるそうだから、複雑さはますます増すらしい。
蟻を描き始めたら、蟻の驚くべき生態を知ることができ、次々と描く材料が出てきたのには、なにか不思議な力を感じた。
2009.7.14
前回の蟻を図鑑風に描く。
こんなものだが、時間はかかる。二日もかかってしまった。
実体顕微鏡の40倍の世界なので、細かいところがあれこれわかる。
昆虫は、頭、胸、腹の3部分からなっているとのことであるが、4つに分かれていた。
調べると、胸と腹の間の三角のでっぱりは、腹柄と言うそうだ。腹の第二節にあたるとのこと。
では、第一節はどこに有るかと言うと、胸と合体しているのこと。
うーんとうなってしまった。一筋縄では行かない。どういう進化の道をたどったのであろうか。
2009.7.9
今回は誰でもおなじみの蟻である。
蟻も、いろいろ種類があるらしいが、自分のよくみているのは、飴色で後ろが艶のある、ごく小さいものと、やや大きめの黒色のスマートなものである。
描いたものは、それらよりずいぶん大きくて、1センチ以上あった。あまり見かけないが、始めて描く蟻は、大きくて迫力のあるのにしたかったのだ。
大づかみな捉え方であるので、虫めがねを覗きながら、墨と筆で、描いたという風情だ。