あれこれ、日々に感じたことを書いていきます。

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2021.12.30

あれこれ894

MWS珪藻プレパラートDL-TESTから、プレウロシグマ(Pleurosigma)のような気はしますが違っているような気もします。よくわからない珪藻です。
DL-TESTは顕微鏡の分解能を確認する検査用のプレパラートです。特注品で小生所有のは選りすぐりの縦位置の14個が横一列に並んでいます。その中の1個です。
散らしのプレパラートであちこち探し回るのは楽しいですが、このプレパラートの少数で整然と並んだ珪藻を睨んで胞紋を確認する作業は気合が入りました。美しさがあって心澄む一方、どこまでできるか見てやろうじゃないかと言われているような厳しさも感じたのです。


2021.12.25

あれこれ893

放送大学「生物の進化と多様化の科学('17)第12回寄生〜その生態と進化〜」から深津教授がボルバキアによる細胞質不和合を説明しているところです。
ボルバキアは昆虫に寄生する細胞で大成功しているそうです。この細胞は精子には取り付けないものの卵細胞にとりついて子孫を残すそうです。なので生まれる宿主はメスだけが望ましいわけです。実際、メスが多いとかメスだけになった昆虫がいるそうです。細胞質不和合といって、非感染雌と感染雄の組み合わせは卵が死亡するので段々感染雌が増えるのだそうです。寄生者が宿主の生殖システムをコントロールしているのです。
げに恐ろしきは細菌なりです。


2021.12.20

あれこれ892

放送大学「日本の古代中世第10回鎌倉と京」から福岡県の今津にある石築地を近藤教授が歩いているところです。元寇の時の石塁が残っているのですね。高さ2m上辺2m底辺3mの台形だそうです。外部を大きめの石で、内部を小さい石でがっちり作っているようです。地中に埋もれていたのを掘り出したのでしょう。高さが足りないようなので露出してた石は再利用されたのかなと思います。
竹崎季長の活躍する「蒙古襲来絵詞」では、菊池武房がどっかりと鎮座している石築地の前を闊歩する場面がありますが、実物が現存しているとは思いませんでした。一回目は準備不足で上陸され散々な目にあっても、2回目は石築地で上陸を阻止して追っ払ったのですから大したものです。


2021.12.15

あれこれ891

信長の小牧山城の石垣ほど立派ではありませんが小田原にも土塁跡が何箇所か残っています。ここは早川口遺構です。この裏側が窪地状で何もない公園になっています。
ネットの解説では「早川口遺構は、二重外張と呼ばれる土塁と堀を二重に配した構造となっていることから、この付近に出入口である虎口があったと考えられている。」とあります。住宅地のまん真ん中でひっそりとした場所ですが趣があって、よくぞ残ってくれた。と思える場所です。
小田原は江戸時代長く大久保氏が治めた場所ですが、市民は大久保氏を忘れて戦国期の北条氏を慕っているようです。北条五代祭りがその証拠ですが、この遺跡が残っているのもその表れかもしれません。


2021.12.10

あれこれ890

少し似ていますが、放送大学「ダイナミックな地球('21)」の大森准教授が解説しているところです。解説画面はテレビ画面を撮影して部分をはめ込みました。
花こう岩・安山岩が大陸地殻で、玄武岩が海洋地殻と見ても良いのでしょうが、大陸地殻の拡大は緩急がありますし、超大陸が4回あり存続期間がばらついているのも興味深いです。40億年前頃の超塩基性岩(コマチアイトかんらん岩)が鉄に富む玄武岩に急激に変わっていて、岩石栄養水素代謝生態系 ? は大胆な説のような気がします。観測技術が進歩して膨大なデータの積み上がりが新知見をどんどん生み出しているのでしょうね。


2021.12.05

あれこれ889

国立科学博物館・日本館の展示です。壁面全体を使って、日本列島の地質を現物の石で組み上げています。昔は標本を羅列するばかりの展示が多かったような記憶ですが、今は工夫を凝らしているので驚かされることが多いです。 10年ほど前の撮影ですが、すごいなぁと感心して見たのを思い出します。
これでも十分複雑ですこしも頭に入ってきませんが、実は簡略化の極みで複雑怪奇な様相をここまでまとめるのは大変なことだったろうと思います。断面もあるので斜めに重なっているのも良くわかります。


2021.11.30

あれこれ888

似ていませんが、放送大学「日本の古代中世第14回戦国時代の政治と文化」の本郷教授と小野学芸員が小牧山城の石垣の前で解説しているところです。でっかい石が乱雑に積みあがっているようにしか見えませんが、発掘調査をしたところ曲輪全域を取り囲む石垣を持つ城だったことが判明、日本城郭史を書き換えるような発見だったようです。壮麗な石垣と天守閣を持つのが城のイメージですが戦国期にはそんなものはなく堀と土塁の土で構築するものばかりだったようです。そこに小牧山に革新的な城を築いたのが信長で、学会の主流ではないが、いかに信長がほかの戦国大名と異なっているか、天下統一を考えたのは信長だけだと本郷教授は力説されていました。信長は、尾張平定、美濃攻略そして全国制覇に向かって49才で本能寺に散りますが、美濃攻略時に小牧山城を、その後、岐阜城、安土城と移り安土城の天守閣復元はマスコミを賑わしましたが天守も信長の創案だそうです。ただし、悪い面もあって、虐殺をしたのも信長だけだとも言われていましたが。


2021.11.25

あれこれ887

24日は先輩の出している展覧会を見に上野は東京都美術館へ行きました。入口はこんな調子です。コロナも収まり人出が回復しています。一か月前に小生の出している展覧会があったのですが、閑古鳥が鳴き寂しいものでした。このままコロナが収まるのを願ってやみません。


2021.11.20

あれこれ886

放送大学のダイナミックな地球('21)の第四紀の気候変動は最新の情報で解説されているようです。見たことのない氷床の消長のシュミレーション動画が紹介されてましたし、現在から50万年後のCOと気温の予想図も初めて見ました。
地質学では、ギュンツ・ミンデル・リス・ウルム氷期は耳に親しいですが、1994年発行の地学ハンドブックの編年表のものを入れ込んでみたら、氷期の真ん中は温暖期で現代はウルム氷期の真ん中の温暖期のようにも見えました。
COは産業革命以後200年間で倍に増えたそうです。これから先しばらくは急増しその後、排出なしとしても地球のCO吸収能力は高くなく高止まりでゆっくりとした減少しかならないし、気温の予測も高いまま増減を繰り返してゆっくり下がることになる。このような予測はあまり見られないが、議論される必要があるのではないかと述べられていました。地球の歴史を考えている人は100年や200年は時間のうちに入らないようです。
気候変動で真に怖いのは急激な寒冷化で飢饉になることではないかと思いますが、これを見ると50万年の間、そんなことは起こらないので安心だとも思えます。マスコミが騒いでいるように氷床がなくなったりしたら縄文海進どころでなく大変ですが溶けるスピードがゆっくりであれば対策は立てられるようにも思います。どっちにしても小生が生きているときの話ではないでしょうね。


2021.11.15

あれこれ885

MWS珪藻プレパラートJ297は73個の珪藻が1×1.5mmの範囲に何の汚れもなく整然と並べられています。そのうちの一つ、フナガタ珪藻のフルスツリアです。
小型の珪藻で池の底で暮らしている方だそうです。標本は申し分ないのですが観察者の腕が今一つで胞紋が繊細で解像しきれていません。残念です。本家の画像はコントラスト十分、胞紋もしっかり解像できで光り輝いているようなのですが。


2021.11.10

あれこれ884

前回のネイディウム(ハネフネケイソウ)を等倍にしたものです。胞紋がはっきり確認できますし微妙に傾いている検体なのもよくわかります。
黒丸のところが正確なピント位置です。少しずれると黒丸のところが白丸に変わります。左側の完全にぼけているのは割れているので、この割れで跳ね上がっているせいだと思います。
MWS珪藻プレパラートでもJシリーズだと完全な個体が平面を維持して並べられますので、こんな絵は絶対に得られません。散らしならではの絵ですが、小生は完全な絵より不完全な絵を好む変な爺さんなのです。


2021.11.05

あれこれ883

前回の中央で青く輝いているネイディウム(ハネフネケイソウ)を対物レンズ40X・輪帯照明下の観察ではこうなります。
ピントの来る範囲が狭小なので周りの鉱物は陰になってしまうのがお判りでしょう。一部重なったのもありますが影のような、あるいはシミのようにしか思えません。
10Xの画像では鉱物だらけで珪藻の観察はできるのかと疑えますが、そんなことはなく全体の形や細部もしっかりと確認出来て楽しいプレパラートです。


2021.10.30

あれこれ882

MWS珪藻プレパラートMZK_01(珪藻群集試料)を対物レンズ10X、暗視野で見るとこんな感じです。粘土はこんな微小な鉱物からなっているのですね。さすがのMWSさんもこれらを退治することはできなかったわけです。
でも、40Xで見ると鉱物の密度は非常に下がりますし、珪藻にピントを合わせると周りの鉱物はぼやけて気にならなくなってきます。あの混みようはどこに行ったの?・・・となります。人の感覚はホントにあてにならないものです。


2021.10.25

あれこれ881

MWS珪藻プレパラートMZK_01(珪藻群集試料)からのクサビケイソウ(ゴンフォネマ)です。このプレパラートは極微な鉱物がたくさん入っていて、その中から珪藻を探す作業になります。
「大きな池の岸辺から採取した珪藻群集です。大量の粘土が混入しており,大部分は除去したものの,まだだいぶ残っています(視野がきれいとはいえません)。他のプレパラートには入っていない種がいくつか含まれます。種構成は多様で大型種も混じるため,初心者から専門家まで楽しめます。 」とのことです。
解像の悪い貧弱な画像ですが、同じ種だと思います。楔形をしているのでクサビケイソウですが、帯面だとたしかに楔ですが、殻面だと舟形になります。珍しく並んでいたのです。これが同じものだとは想像できませんよね。


2021.10.20

あれこれ880

Cities: Skylinesの標準仕様ではトンネルは車や人は通行できますが、映像としては入口出口とも壁になっていて、トンネル内に入ると車は透明になり、内壁や地盤も透明になります。そのため摩訶不思議な映像が現れてきて、それはそれで楽しいものですが、トンネル内を見たい気持ちにもなります。

そんな気持ちの人が多いのでしょう、有志で可能にしたものが公開されています。それを導入したのが左の画像です。
残念ながら地下鉄や人の通る地下道などはダメなんですけれどもね。

   (地下鉄の駅構内から見上げた画像はここ)


2021.10.15

あれこれ879

国立科学博物館・日本館2階北翼は「日本人と自然」が展示されています。画像はその入り口にある掲示です。「日本の総人口は累積で約5億人」のタイトルで各時代の人口が積み上げられています。
日本人の祖先は、縄文人と弥生人の混血だそうですが、最近はそれに古墳人が加わっていて、遺伝子の解析で信憑性は高いようです。いずれにしても、あとからあとからと移住してくる人達がいて同化するのでしょう。
縄文時代後期が1500万人、弥生時代が2380万人です。弥生自体の始まりは2千万人のラインがあるので、弥生人とそれ以前の人たちとの差はあまりないのがわかります。狩猟採集の縄文と農耕の弥生では人口密度に大きな違いがあるので、少ない縄文人のなかに多数の弥生人が入り込んだイメージですが絶対数では縄文人も負けていないのは、なにか嬉しい気がしました。何故でしょうかね。


2021.10.10

あれこれ878

昨年はコロナで中止になりましたが、今年は開催される新作家展の出品作品の中央部です。1年前に別のグループ展に出したものの「未完成」「物足りない。」と散々でした。コロナで新しい作品を描く気力もなく手を入れたらよくなるのを期待して明暗をより鮮明にしました。
結果は、人物の存在感は増したものの肝心な3組の関連性は変化なし。当たり前ですよね、位置、形が動かないと関連性は変わりません。道具立てを極力減らしたやり方ですから、配置とポーズに厳しさがないと成立しないのでしょう。そこのところが甘かった。実力を無視した高望みだったようです。なのですがやりたいという無鉄砲さの持ち主でもあるのです。


2021.10.05

あれこれ877

角川文庫版、夏目漱石著「三四郎」です。昭和28年発行定価七拾圓、戦後のモノ不足のせいか紙質が悪く変色がはなはだしいです。
確かな記憶ではないものの、発行から10年ほどたった高校生の頃に当時住んでいた川崎駅前大通りの古本屋で40円で求めました。売価は巻末に鉛筆書きがあるので確かです。
近代日本文学の巨人なので、この作品だけでなくかなり買い込んで読んでいます。もっとも、文学に熱を上げている多感な高校生ならともかく、ぼんやりとした頭の高校生が理解できるはずもなく、読む、ではなく目を通しただけなんですが。
活字は旧字体です。ルビもある程度あって、読みやすいような読みにくいようなものですが、旧字体に馴染んだのは確かです。
読み返してみると、日露戦争後の一等国を目指した首都の指導的な人たちの話なんだなぁと、過去の日本の一断面を見ているような気がしました。漱石は海外に発展しようとする世情が大嫌いだと、どこかに書いていたような、あるいは、そう判断した批評家の言葉だったかもしれませんが記憶の底からでてきました。


2021.09.30

あれこれ876

プレウロシグマ(Pleurosigma)は暗視野でどうなっているのでしょうか。ギロシグマ(Gyrosigma)と同じ条件で撮影した画像です。被殻の厚さと胞紋の間隔が影響していると思いますが、全体にはっきりと発色して、色味も濃紺には程遠く薄い青色です。
干潟のどの部分でどのように採集されたのかわかりませんが、同じ生息環境だと思います。同じような形だと同じような胞紋でもよいような気もしますが、ずいぶん違うのがわかります。珪藻は中世代から生き抜いている生物ですが、素直な船型を複雑にしたS字形の方々はいつ頃から現れたのでしょうね。興味をおぼえます。


2021.09.25

あれこれ875

MWS珪藻プレパラートARK-01(干潟)からギロシグマ(Gyrosigma)を撮影しなおしたものです。楕円の中は、対物レンズ10Xの暗視野によるもので、その下の白黒画像は、輪帯照明にして対物40Xで撮影したものです。 縦溝はしっかりしているので強い反射をしていますが、被殻は極めて薄いので背景に取り込まれています。かろうじて濃紺になっているのがお判りでしょうか。
ニッチア(nitzschia)も撮影したのですが同様な濃紺でした。しかし、前回のものは緑色です。明らかに違いますが、照明のセッティングや撮影機材の違いなどで変化するようです。色の違いを比較して何かを言おうとすれば、条件をそろえないと間違えるんだと気づかされました。


2021.09.20

あれこれ874

MWS珪藻プレパラートARK-01(干潟)の中心的な珪藻はニッチア(nitzschia)です。チラシのプレパラートなので画像のように群れて重なっているところが多々あります。これらの群れの間にギロシグマとかプレウロシグマなどがちらっと見えているわけです。丸いのもあって、細かく見ていくといろいろな種類が発見できます。
この画像は、対物レンズ10Xの暗視野によるものですが、微細構造のせいかニッチアは青緑色に輝いて美しいものです。もっと微細なギロシグマだと青が濃くなってきます。色とりどりの暗視野画像を見て胞紋の解像に励むと、青いものほど胞紋を解像するのは難しいと教えてもらうわけです。経験は宝ですね。


2021.09.15

あれこれ873

プレウロシグマ(Pleurosigma)はMWS珪藻プレパラートARK-01(干潟)にも入っています。前回のギロシグマ(Gyrosigma)とよく似た外形ですが、被殻はしっかりしていて、ふっくらとした丸みがあります。胞紋もよく見えていましたが丸みのためピントは一部しかあいません。、細部は全く違って、胞紋の並びは縦横ではなく斜めに交差していますのでプレウロシグマです。


2021.09.10

あれこれ872

MWS珪藻プレパラートARK-01(干潟)からです。ギロシグマ(Gyrosigma)というようです。S字形の格好で目立ちます。条線が縦横に走っているのが特徴だそうです。S字形でもプレウロシグマ(Pleurosigma)というのもあります。被殻には斜めに交差する線と横線の3方向あるので区別できるそうです。
楕円で囲んだのが全体像で、被殻が薄くて胞紋はほとんど見えませんが、トーンカーブをいじって暗部を強調すると見えてきました。縦横に配置されています。なのでギロシグマです。


2021.09.05

あれこれ871

Cities: Skylinesは19万人の都市に成長しました。歩き回る人は8500人、走り回る車は11000台、列車は110台、飛行機は20機が飛び回っていて、16GBのメモリも残り少なくなっています。
この場所は線路がT字型に交差して詰まりやすく立体交差で凌いでいたのですが、80列車ぐらいで処理しきれなくなり複々線化をしたところです。110列車でも微調整はありましたが、何とか動いています。ただ、列車の赤いところは機関車と空き車両で、ひどく目立つのは積載率が低いからです。無駄な列車が多いのです。もっと積んでくれれば台数を減らせるのにと嘆き節です。
現在、工業地区の需要が大きく、商業が続き、住居は低いです。これ以上都市を拡大するには需要に応じた地区の拡大をするわけですが、インフラが機能するか心配なところです。PCもメモリを増やさないと駄目でしょうね。時間食いでもありますし、楽しいけれど恐ろしいゲームです。


2021.08.30

あれこれ870

昔のスケッチブックを見直すと忘れていたことが蘇ってきます。工藤哲巳回顧展は大阪まで車で行きました。一人旅で気楽なので帰りは奈良から伊賀に入りました。そこで車を停めてスケッチしたものです。
山の中ほどに城郭並みの石垣が積んであったのでスケッチしたのだと思います。そこは思い出せないのですが描いているところに、「何してるの」と話しかけられ、空き巣が入るので警戒が厳しくなっていると注意されました。こんな田舎で空き巣とは信じられないような話でしたが、怪しい奴に見えたのでしょう。そそくさと離れたような記憶です。


2021.08.25

あれこれ869

これも懐かしい思い出ですが、大阪、万博公園に太陽の塔が悠然と立っていたのをスケッチしました。この塔を見に行ったわけではなく隣の国立国際美術館での工藤哲巳回顧展に行ったので後ろ姿です。この像を見て万博の跡地だったんだと気づく暢気者でした。
工藤哲巳(1935-1990)は現代美術家でバリに渡って国際的に活躍し、回顧展のパンフレットには・・・「反芸術派」の一人で、その破壊的攻撃的な作品で大いに注目を集めました。・・・と書かれています。
最初に見た作品は、社会人になりたての頃、都美館の収蔵展だと思うのですが、割れた繭が乳母車にはみ出すように積まれ、床におかれた繭とコードで繋がっていました。ほかにもごちゃごちゃと小物がありエロチックでもあり不気味さもあって異様な雰囲気に息をのんでみた記憶です。
回顧展の会場は閑古鳥が鳴いていて、ほとんどの人は受け入れられないような作品群だとも思いましたが、お気に入りなので見に行ったのです。


2021.08.20

あれこれ868

これも古いスケッチですが、小田原市栢山にある尊徳記念館脇の二宮尊徳生家です。尊徳が16歳の時一家離散し家も売り払われたそうですが、ずっと使われていて昭和35年に尊徳誕生の地に復元されました。二百数十年ほど前の建物で足柄平野の中流の農家の典型だそうです。
前回の旧和田家に行ったときは休館日で内部が見れなかったのですが、この建物は明け放してあり中に入ることもできました。建物だけなので生活の様子は分かりませんが柱、梁と当初からのものと思われるものは荒々しく頑丈さを感じさせるものでした。旧和田家は上層の農家で材料も吟味し手間もかけて美麗に仕上げていると思われますが、この建物は実用一点張りのように感じました。中流とは言え、外部との交渉の多い上層の家と異なるのは当然ですが、今に残るだけの素材の質の高いものを選んでいるのでしょう。


2021.08.15

あれこれ867

茅ヶ崎市指定の重要文化財「民俗資料館(旧和田家)」のスケッチです。
市に寄贈された建物を移築復元したそうですが、記録が残っていて嘉永7年(1854年)から、安政2年(1855年)にかけて建てられたそうです。改造も少なく元の姿が良く残っていたそうです。上層階級の立派な建物だったのでしょう。
移設場所は浄見寺山門北側です。このお寺は越前守忠相で有名な大岡家代々の菩提寺で忠相の墓もあります。


2021.08.10

あれこれ866

伊豆山の地崩れは身近な場所で起こったので辛いものがありますし、長い沢筋を破壊しつくしている映像を見て被害の大きさに驚かされます。その時にふと浮かんだのが・・・戦争だとこんなもんではないぞ・・・です。そして、ずいぶん昔に模写した戦火で破壊された那覇の絵を思い出しました。
戦争は9条があるから大丈夫と安心していたのに、ここ10年ばかりの政府は武力行使も厭わないように変化しているようですし、マスコミもかならずしも非難しないしで漠然とした恐怖心が芽生えているからでしょうか。


2021.08.05

あれこれ865

ずいぶん昔の気象衛星ひまわりの画像です。上段の三枚組は首都圏を襲った台風です。小さいながらもはっきりした目がありますが上陸前に消滅しています。腰砕けの台風だったわけです。下段の巨大な目の台風は別の日のものですが中国大陸に上陸しました。
リアルタイムで移動しているのを見て台風の行方を予想していたわけです。気象庁の予報では首都圏直撃被害甚大みたいなものでも上陸前に目が消えるようなのは大したことはないと思いましたが、実際そうなったような記憶です。


2021.07.30

あれこれ864

気象衛星ひまわりの27日18時の画像です。現役の時ひまわりはよく見ました。特に台風時は南の海に渦巻きができ、北上するに従い勢いを増し、ついには目ができます。巨大な目は大きな被害をもたらす可能性もあり恐ろしいものです。逆に首都圏に迫ると腰砕けになるのもありました。おおむねこっちのほうが多く予報では暴風雨でも、ひまわりで判断して大したことはないと思いその通りになったような記憶です。
現役を退くと天気は気にならなくなり、ひまわりもご無沙汰になっていたのですが、最近の台風が先島諸島で足踏み状態になったのが不思議でしたし、今度のも変な感じだったのでひまわりを見たのです。福島沖を中心として上海、沖縄、小笠原、択捉と巨大な渦巻きです。こんな巨大構造は見た記憶がありません。
熱の地域的な偏りは気流と海流で平均化され、様々な気象が生ずるのでしょうが、太陽活動に地軸の傾きと大陸の分布で大まかな動きが決まっていたのに人類が出す巨大な熱が影響力を持つようになったのでしょうか。天気予報が当たらなくなり、異常な雨が降り続いたり、なにか不気味です。


2021.07.25

あれこれ863

MWS珪藻プレパラートJ297からもう一枚の暗視野の画像です。珪藻はさまざまな形が楽しみですが三角や四角など角張ったものに丸形のものもあります。丸形も中は様々です。ギョロメのものもあったりして楽しみは尽きません。


2021.07.20

あれこれ862

MWS珪藻プレパラートJ297から暗視野の画像です。2013年暮のJシリーズ祭りで手に入れたものですから、もう8年もたっています。
光陰矢の如し・・・ですが最近一層早く感じられます。活動が鈍くなっているのが一番で、次は記憶が保持できないからのようです。一定時間内の記憶の層が加齢化するとともに薄くなっているようです。人の脳は記憶の量と時間が比例するようにできているので記憶が少ないと時間がたっていないように感じてしまう、一年が一日になってしまうのである。
と年寄りは時間の立つのが早いことを考察しました。バカバカしいと思わないように願います。切実な思いなんですから。


2021.07.15

あれこれ861

「人ごみの中で」M40です。白ペンキで下地を作ったベニヤ板に薄墨を重ねて描きました。軽く代赭で色付けしています。ここのところ絵を描かない日々で展覧会があってやっと描く情けないことになっています。弱弱しい絵になるのもやむをえませんね。
11日から東京は緊急事態宣言になりましたが画廊は開廊しています。そんな東京の銀座の画廊で24年続く我々の会は12日に飾りつけして18日まで開催です。懇親会などできないのでワイワイと騒がしくできないのが緊急事態宣言下を感じさせますが、東京は意外に人が出ている印象でした。オリンピックもするのにおとなしくしろと言っても無理ですよね。


2021.07.10

あれこれ860

Cities: Skylinesからです。モノレールの導入できる機能追加版は飛行船も使用可能になっていました。使ってみたくなりますよね。で、さっそく飛ばしたのがこの画像です。分かりにくいですが6機繋がっています。空中ですから悠々としたものですが、飛行速度がのんびりしているのと離着陸に時間がかかるので輸送能力は期待したほどではないです。
点景として賑やかさをもたらす役割のようです。


2021.07.05

あれこれ859

Cities: Skylinesを成長させていくと動き回る車は多くなり渋滞が発生します。この解決が最大の問題のようです。地区の割り振りと道路網の整備が重要ですが、車を減らすのも効果的です。乗用車、貨物車、公共サービスと様々ですが、乗用車を減らすには、公共交通機関がありますし、貨物車を減らすには鉄道網の整備が効果的です。基本のゲームに機能追加版を導入すると交通手段も増えます。有料ですから商売としてはうまいやり方です。
奥に見えるのは追加した機能のモノレールです。手前が鉄道の旅客駅で市民や市外からの客がドット降りてきます。ここで受け皿を作っておかないとかなりの人が乗用車で市内にでます。バスとがが必須ですがバスだと一台当たりの乗客数が少ないですがモノレールだと多いので難なく処理できます。大勢の旅客がモノレール駅に向かう場面です。モノレール駅に吸い込まれてすぐに移動できます。人の種類が限られて同じ人が何人もいるのはご愛敬です。


2021.06.30

あれこれ858

MWS珪藻プレパラートMZK-01(池)からのゴンフォネマ(クサビケイソウ)で、上下の殻が分離していない方です。
上から上面、内部、そして、下面になります。顕微鏡の不思議なところで、上から覗いているのに下面は下から覗いているように見えます。そして、それが一番綺麗です。
クサビケイソウの由縁は横から見ると楔形になっているからです。箱形の方に較べると分離しにくいのではないでしょうか。楔形の方もよく見かけます。


2021.06.25

あれこれ857

昆虫は綺麗好きです。脚を使って体中を掃除しています。

6本ある脚の3,4本で体を支えて残りで身についた埃を払い落します。
脚の後ろ側にはブラシになるようなものがついているので簡単に払えるようです。
ブラシについたものはブラシ同士をこすり合わせて取っています。

画像は狩りバチが後脚2本で翅についた埃を払っているところです。

小さい昆虫では肉眼で見るのは困難ですが、実体顕微鏡で大きくしてみると実に健気でかわいらしいものです。


2021.06.20

あれこれ856

MWS放散虫プレパラートJ482からの放散虫です。web cameraでの撮影でトリミングなし、3枚の画像を重ねました。
底部が平たく見えてバケツのような形に思えますが、真円の断面をもった球状の放散虫でしょう。殻の厚みは右側の帯状の部分で意外とあるのが分かります。孔の貫通方向はガサガサとした不規則なものですが、表面は丸く整然と並んでいます。内部にも小球があるのが多いようですが、この方は無いようです。そのかわり、襞を持っています。なんの役に立つのでしょうか、ただの飾りだとも思えません。
まあ、いろんな方がいらっしゃるということです。


2021.06.15

あれこれ855

前回と前々回の放散虫の真の姿はこれでないかと想像します。大、中、小の球が3ケ積み重なっており、小球には大角が、大球には2ケないし3ケの小角が付いているのではないでしょうか。
放散虫は海洋性の動物プランクトンで、たくさんの仮足を持っているらしいです。広々とした海で浮き沈みしながら漂い、近くに来た餌を仮足を伸ばして食べているのでしょう。大変な数がいるらしく餌はそれ以上いるのでしょうから、目に見えないとはいえ大海原は生き物いっぱいの世界なのでしょうね。


2021.06.10

あれこれ854

前回の放散虫とほとんど変わりませんが別の奴です。細かく見ていくと角が細いし裾の広がり方が大きいようです。
実物を覗いたときはまるで違う奴と思って撮影したのですが、こうやって画像でみるとあんまり変わらないと思いました。狐につままれたような気分です。


2021.06.05

あれこれ853

MWS放散虫プレパラートJ482からの放散虫です。
対物レンズ10Xでの観察なので広い範囲が見えているのですが、web cameraだとごく狭いところしか撮影できません。これでもトリミングなしなのです。利点は被写界深度が深いことです。ワンカットですが、斜めからの光が効果を発揮して元の姿が忍ばれます。


2021.05.30

あれこれ852

芥子園画伝の人物屋宇譜からの「山水画の中に描く鳥や獣」の模写です。新藤武弘訳の転載をします。
『これらの点景動物は些細なことではあるが、やはり関係するところは非常に大きい。春を描くには、鳴き鳩や巣ごもりの燕を描けば、まさに春の画となり、秋を描くには、飛ぶ鴻(オオトリ)や宿る雁を描けば秋の画になる。そればかりでなく山や樹木の描き方でも季節の区別はできる。また暁を描くなら、ねぐらの鳥が林から飛びたち、犬が戸口で吠えているところを描けば、暁の画以外の何ものでもない。夕暮れを描くなら、鶏がねぐらにおさまり、小鳥が樹に帰るところを描けば、夕暮れの画でなくて何か。雨が降りそうなときは鸛(コウノトリ)が鳴き、雪が降りそうなときは鴉が群がりさわぐ。牛と馬は風上と風下がわかるといったぐあいに、画が生き生きと生動するのは、すべてこのような点にある。』
山水画は観察眼が鋭く繊細でもないといけないのがよくわかる文章ではないでしょうか。でも、現代の都会暮らしでは経験できないことばかりで若い人は共感できないようにも思います。


2021.05.25

あれこれ851

前回の珪藻を暗視野でみるとこんな風になります。円形の珪藻でも、これは特別というわけです。
中央が青く輝くのが一番の特徴ですが、外周が薄緑色の細線で囲まれているところや左上の点も目立ちます。
群れの中に孤立しているような位置取りは神秘さを生み出しているようにも感じるのですが、皆様はどう思われましょうか。


2021.05.20

あれこれ850

MWS珪藻プレパラートCOS-01(海岸)からです。タラシオシラ(ニセコアミケイソウ)というのかもしれません。
胞紋は被殻が薄くて見にくいのですが、画像処理したのでよくわかります。中央が凹んでいるのでピントを変えたものを半分づつにして合わせました。
暗視野でみると青く輝いて綺麗な中心目の珪藻です。この細かい胞紋が青色の元でしょうか。滅多に入っていない貴重品です。


2021.05.15

あれこれ849

MWSのバルバドス放散虫ニセ散布スライドからですが、なぜニセ散布というのか考えてしまいますよね。思うに、多数で乱雑な配置なので散布スライドと思うは当たり前ですが、実際は大型の放散虫を、アトラスではありませんが四隅に支柱として配置してカバーグラスを支え、内部はかなり並べ替えているらしいのです。
東京は5月末まで緊急事態宣言が延長です。画廊はやっていますが、美術館は休館です。でも、都と国で足並みが乱れました。都は率先して、国はしぶしぶ休館です。


2021.05.10

あれこれ848

Cities: Skylinesからタンクローリーです。石油特区を作るとたくさん走り出します。牽引車と台車+タンクは本物のように別々に動きます。車輪にはダンパーが効いていて曲がるときや止まるときなど派手なものです。
視点を変えるとどうなるかですが、上段が車の斜め上からでごく普通の絵です。右下はタンクの中です。タンク本体は完全に消えて牽引車と台車、それにタンク上部の部品になります。左下はタンク内部からわずかに出たところで、タンクの外装が一部見えます。
3Dの知識はないのですが、これを見ているとなんとなく作り方が想像できます。形を作って表皮を貼り付けるのでしょうね。表皮の裏は透明です。内部を表現しようとすれば、ここに内部を表皮として貼り付けるのでしょう。そうすればシュールな絵ではなく興味津々な構造図になります。見たいですが、ゲームの内容に無関係でとても面倒そうなことをする人はいないでしょうね。


2021.05.05

あれこれ847

Cities: Skylinesから雨の明け方です。前回と同様に地下鉄に乗り込んだ人の視線なので地表を見上げています。夜は窓に明かりがともり街灯が街を照らし雨を浮かび上がらせています。芸が細かいです。
地下鉄入り口は四角いタイル張りの床に穴を開けただけの作りですが地中に埋め込まれた壁とタイル面の一部も表示されます。一方、建物の内面は窓枠などを別にして表示されていません。建物によっては内部が透けて見え、調度品もあり人も動いているのがあります。3Dキャドで造形してテクスチャを貼り付けていくのでしょうがリアル感があって凝ったことをするとたいへんな作業量と思いますがせっせと作って公開している人たちがいるのです。すごいですねえ。


2021.04.30

あれこれ846

Cities: Skylinesの地下鉄出入口を中から見たところです。地表や路面を下部から見ると表示されません。建物も下からだと表示されない部分があります。人や車は足裏や底板が黒く表示されます。空は天候によりますが地下はブルースクリーンになっています。
地下鉄やそれに乗り込む人に視点を設定するとこのような情景になるわけですが、思いもかけず人が空中を歩くシュールな世界が出現するわけです。


2021.04.25

あれこれ845

東京は25日から緊急事態宣言が発令されます。美術館は休館となり新美術館での国展の案内状を頂いていましたが無駄になりました。搬入や審査も終わり飾りつけ直前での中止です。出品者はさぞ無念の思いでありましょう。コロナの収束はいつになるのか全くの不透明で暗澹たる思いにかられます。今日の画像はそれとは関係ありませんが、破壊されたものが寄り集まっているところです。完全な形は想像しやすいですが左に貼り付けたものでよりわかると思います。MWS珪藻プレパラートMZK_01(池)からのフナガタケイソウで、Navicula pupula Kutzingというみたいです。


2021.04.20

あれこれ844

春季新作家展出品の「夕暮れて」です。コロナ過の中、案内状は一枚も出していませんが今日から開催です。
精密描写にこだわってきましたが、ここにきて厭になっています。なぜか荒っぽいものに惹かれ、そのつもりで描き進めたのですが、やっぱり精密描写が顔を出してきます。体質の様なものでしょうか相当な努力が必要なんでしょうね。
6年前の銀座三越前での写真が元です。コロナですっかり消えましたが中国人の一団ですね。銀座のはずれにバスを止めて大挙して銀座を闊歩していました。似ていませんが、それらしく見えたら成功です。


2021.04.15

あれこれ843

芥子園画伝の人物屋宇譜からの模写も飽きずにやっています。家屋だけでなく城壁や城門がでてきました。
このような城壁は日本人には馴染みがありませんが、中国や朝鮮それにヨーロッパでも街を囲む城壁は大事なもののようです。古代ギリシアは都市国家で互いを攻めあっているので絶対に必要な防御装置なのが分かります。
日本は外敵に襲われたのは蒙古ぐらいですが追い払っていますし、戦国時代でも武士は命のやり取りをしても、民は家財や作物を取られたり家を焼かれたりはしているようですが姿を隠して命までは取られなかったようです。滅ぼされた領主と運命を共にするようなことはなく新しい領主になるだけだったのでしょう。城壁が必要な国に比べてのんきな国だったのでしょうね。
しかし、明治以降は外国にまで戦いに行き、局地戦が総力戦に変化し、見境のない空爆が常識となり、全国がB29の猛爆を受け、ついには原爆を二発も落とされてしまいました。
街を囲む城壁のない、のんきな時代に戻れたら戻りたいものです。


2021.04.10

あれこれ842

一口にハチと言ってもいろいろです。数センチのものから0.何ミリというのもいます。頭、胸、腹からなり胸に六本足と4枚の羽は変わらなくても様々な形をしています。いずれも進化の過程で獲得した意味のあるものなのでしょう。
このハチはアリバチと言うらしいですが、名前のようにハチよりアリにふさわしい体つきです。外骨格も脚も頑丈そうで、手ごわい相手を組み伏せてしまう様な習性ではないかと思える形です。


2021.04.05

あれこれ841

古い写真です。肝心の顔に靄がかかってお見せするほどのものではありません。とはいえ、小生のものとしては上出来の部類です。いい位置でじっとしてくれるいい奴でした。
今月下旬に所属している会の春季展があり、せっせと絵を描く日々が続いているのが本来の姿なのですが遅々として進みません。コロナは欧米並みの被害はないものの収束するような気もしません。普通に出かけるのにも抵抗がありますし、漠然とした不安の中に放り込まれているせいでしょうか。


2021.03.30

あれこれ840

MWS珪藻プレパラートMZK_01(池)からのネイディウム(ハネフネケイソウ)の中心部です。
左上は欠けていますし、風化したような気配も見えます。生命を全うし泥中に埋もれていたものではないかと想像します。上下そろったものは静かな泥中に埋もれたもの。このような壊れたものは水の動きにかき回されたもののような気がします。
石灰岩や大理石は有孔虫の、チャートは放散虫の、そして、珪藻土は珪藻の死骸です。目には見えない小さな生き物が長い時間をかけて降り積もるとそうなるというのですが、こんな欠片でも降り積もって分厚い地層ができる。風化したような珪藻を見るとそんなことを思い浮かべて晴れ晴れとした気分になります。変な感じ方とも思いますが。


2021.03.25

あれこれ839

MWS珪藻プレパラートMZK_01(池)から対物レンズ40Xで見たキンベラ(クチビルケイソウ)のうちエンキオネマというらしい珪藻の比較をしました。
大きさは20〜30マイクロメータ、幅が9〜11マイクロメータです。10マイクロメータ当たり条線が11〜13個、胞紋が22〜24個です。赤点のあるなしの傾きを色変わりで入れてありますが、赤点を除いたほうがよりよく直線状に乗りますし、条線や胞紋の間隔も一定しています。
個数が少ないのではっきりしたことは言えませんが、大きいほうに偏っているのが不思議です。それと赤まるで囲んだ点の珪藻は左端のものですが、細すぎるので別種のような気もします。


2021.03.20

あれこれ838

MWS珪藻プレパラートMZK_01(池)から対物レンズ40Xで見たキンベラ(クチビルケイソウ)です。
このプレパラートは、いままで気づかなかったのですが上下に分離していない珪藻がかなりあります。なぜわかるかというと、ピントを上から下にずらしていくと下側でも表面の絵面になります。今日の画像はそのようなものの実例です。 上段が珪藻の上にピントがある時、下側が珪藻の下側にピントがある時の画像です。下のは綺麗な表面を観察できますが上のは内部の影響があるので見にくい絵面ですね。
生物顕微鏡は不思議な世界です。覗くたびになぜだろうなぁと思わずにはいられません。


2021.03.15

あれこれ837

MWS珪藻プレパラートDL_TESTからのキンベラ(クチビルケイソウ)です。右上が全体像で、上端の丸くなっているところの拡大図です。キャップにあたるところが針でつついたような胞紋があります。本家は楽々と解像して「本日の画像」で紹介されています。なぜこのような細かい胞紋なのか想像もつきませんが知りたいところです。
それはともかく、全然解像できなかったのですが、最近成功したのがこの画像です。一見断続した線ですがほんとは綺麗な点です。いつになったら点になるのだろうかと天を仰いでしまいます。


2021.03.10

あれこれ836

珪藻は胞紋間隔が種によって一定なのだそうです。それで珪藻のデータは縦横の大きさと10マイクロメートル当たりの胞紋数が記載されています。
簡単に調べられないかと工夫して定規を拵えて前回のクチビルケイソウの胞紋間隔を調べました。
長さの基準は0.01mmのマイクロメータです。この場合は対物レンズ40Xでの撮影です。上段の画像のように長さの校正をして0.01mmの矩形を作ってその中に定規を貼り付けました。その定規をクチビルケイソウの画像に貼り付け、色分けした測点を定規の上で動かして間隔を調べるわけです。デジタルならの作業です。
狭いほうで24と25個、広いほうで9と11個になりました。
ほぼ等間隔で並んでいますが、ところどころ乱れているようです。広いほうは中央と縁ではかなり異なるようですので、どの場所で測定するのかが大事なように思います。研究者の間では常識かもしれませんが素人でわからないのが残念です。


2021.03.05

あれこれ835

MWS珪藻プレパラートMZK_01(池)から対物レンズ40Xで見たキンベラ(クチビルケイソウ)です。0.03ミリメートル程度のごく小さい珪藻で繊細な胞紋がかろうじて判別できています。目視だとよくわからなかったのですがモニターではっきりと確認でき撮影しました。鉱物がたくさんあっても、この程度だと綺麗な画像が簡単に得られます。
右側のは内部の様子で切り取って貼り付けました。下側の縁には凸型の空洞があるように見えます。これだけではなくて他の珪藻でも見られるのがあります。これはいったい何なのか、もしかしたら二重構造ではないかと思っているのですが定かではありません。


2021.03.01

あれこれ834

MWS珪藻プレパラートMZK_01(池)からコッコネイス(コメツブケイソウ)です。え、どこにあるのと言われそうですが右下に青く見えているのがそうです。対物レンズが10Xなので視野が広く周辺のものがたくさん入ってきます。このプレパラートは、MWSとしてはとてもめずらしく鉱物がびっしりとひしめいていて、珪藻はその中から探し出すことになります。この鉱物は粘土でほとんど取り除いたのだそうですが、どうしても残ってしまうのでしょうね。ベタベタとひっついてくる粘土も透明で綺麗なものになっています。これ自体珪藻のようなものですから分離するのはとても難しいのでしょう。でも、鉱物を見る楽しみもあるので、これはこれで楽しいプレパラートです。


2021.02.26

あれこれ833

芥子園画伝の人物屋宇譜からの模写です。新藤武弘訳の転載をします。
家屋の組み合わせ
山水のなかに家があるのは、あたかも人に眉目があるようなもので、人に眉目がなければ、のっぺらぼうとみられる。しかし眉目がうつくしくても、その配置がよくなければならない。 また眉目は欠くことはできないが、多過ぎてもよくない。もし身体中に目があれば、それは怪物である。つまり家屋を描くのにも地勢や前後の配置をわきまえずに、むやみに幾重にもかさねたのでは、怪物と異なるところはない。だからおよそ家屋をかくには、かならずその山水の本当の姿を詳細に観察すべきと私は言いたい。自然の中に家屋を配置すべき空所がおのずとあって、数丈の大画面でも一寸四方の小画面でも、人家を配置すべき適切な場所は、ほんの一二箇所しかない。山水に人家があれば風情が生まれるが、人家をごたごたと乱雑に描きこむと、まるで俗世間の気分になる。近ごろの画で、家屋を適切に配置したものはわずかしかない。ほかは山水は巧みでも、画中の家屋はまるでタニシのお化けか子供の泥遊びのようで、構図がまったく出来ていない。かって姚簡叔(允在)が描いた画には、黍粒ほどの小さな家が一二軒だけあったが、前後関係はきちんとしており、家なみの曲折には趣があって、山は家を見やり、家は山を見やる妙味があった。よく古典を学んでいるものといえる。


2021.02.20

あれこれ832

芥子園画伝の人物屋宇譜からの模写です。新藤武弘訳の転載をします。
写意をきわめた人物画
ここに示す幾つかの例は、写意 (外形にとらわれずに精神内容を描くこと) の中でも最も写意的なものである。筆づかいは乱舞するごとくきわめて活発大胆で、ちょうど書家の張顛(張旭)の狂草のようである。しかし草書は楷書に較べるとむずかしい。だから古人(張芝)は「怱怱として(忙しくて)草書するひまがない」などと言っている。それと同様、草画(写意)は楷画に較べると大変にむずかしい。それゆえに「写」といい、しかもかならず「意」というのは、意(こころ)なしにむやみに筆を下ろしてはならないという意味である。画中の人物は、目はなくても見つめているように、耳はなくても聴いているように描き、一筆二筆のなかに筆外の意を十分に表現する。無駄な表現を省いて簡略化を徹底すれば、自然の趣が現れ、数百筆をもっても写し出せない味わいが表現できる。この一筆一筆の略筆は、頓悟禅のごとく突然に会得でき、微妙の域に入ることができる。


2021.02.15

あれこれ831

またしてもMWS放散虫プレパラートJ482からの放散虫です。

上段の深度合成した画像ではどう見てもみっちりと詰まっている平べったいもののように見えます。じっさい平べったい種類もあるので悩まなくてもよいのですが、いや違う球体に違いないと想像したのが下段の図です。
内部の太い黒格子のところから上がなくなり、角状のものも片方がなくなったのではないでしょうか。
そして、今までのものとは異なり殻の厚身が相当なものなので隙間が少ないし、内円もあと二つはありそうです。みっちり感満載で頑丈この上ない放散虫君なのでしょう。この丈夫さで荒波を耐えている姿を思い浮かべるといじらしい奴だなぁなどと妄想するのです。


2021.02.10

あれこれ830

前回に引き続きMWS放散虫プレパラートJ482からの放散虫です。放散虫は珪藻よりも知られていなくて研究も進んでいないようです。小生も初めて目にしたのは地質の本でした。チャートに含まれる化石の放散虫を調べるとはっきりしなかった地層の年代が明確になって喧々諤々と論争していたのがあっさり解決などということもあったようです。時代時代で姿かたちが異なっているので判別できるそうですが、ベースになる資料を作り上げるのはさぞ大変だったろうと想像します。たくさんの人の地道な作業が積みあがると大きな成果がもたらされる。ということでしょうか。


2021.02.05

あれこれ829

MWS放散虫プレパラートJ482からの放散虫です。全体をCombineZMで深度合成すると何が何だかわからないものができます。なので、部分的に合成したものをGIMPで重ねて加工しました。出来栄えはともかくとして結構手間がかかっています。楽しいですけどもね。
検体の割れ欠け方が素晴らしいですね。中を覗いてくれと言わんばかりです。ほんとは中のものも円球なのですが中央がなくなって腰掛のようにも見えます。これはUFOの残骸で操縦席なのでしょう。極微の宇宙人がいると見えます。そんな思いが沸々と湧いてきます。


2021.01.30

あれこれ828

だいぶ昔の写真ですが8ミリ程度のハチです。コマユバチかヒメバチかも定かではありませんが狩バチには間違いないでしょう。撮影後逃げられて、複眼が緑の金属光沢のはめったにいないのでがっくりきたのを思い出します。
12月でもこんな奴がやって来ていたのですが、このごろはさっぱりです。実体顕微鏡の出番もなくなってゲームにうつつをぬかす始末です。いけないですねえ。


2021.01.25

あれこれ827

Cities: Skylinesは建物は地区を指定すればどんどん建てられていき、車や人が活動します。これらはアセットというカテゴリーで管理されていてゲームを購入した初期状態をバニラというらしいです。この女性はバニラの人で、工具箱を持つ女性が街中を闊歩するのも変な感じですがたくさん歩いています。
このアセットは3Dキャドが扱えてゲームに取り込む方法を理解すれば制作、公開できる仕組みです。有志の人たちが公開したものがたくさんあり導入すると楽しいことになります。人気がある由縁でしょうか。


2021.01.20

あれこれ826

芥子園画伝の人物屋宇譜からの模写です。
点景としての人物ですから簡略化されます。一ページにこれだけの人物が配置されているのは点景でもさらに点景というところに使うのでしょう。こんな略筆でも肝心な細部がよく見えないので虫眼鏡の助けがいりました。
模写してわかるのは背中の曲がり具合とか顔の向きとか何気ないようですがすごいです。とても同じようにはできません。作者の筆は迷い無くサラサラと動いて完成したのでしょうが、こちらは原画をじっと見て慎重に動かすのですが描くそばから違いがでます。なので比べると−ふふん−です。
でも、これだけ見ている分にはなかなかじゃね。になりませんかね。


2021.01.15

あれこれ825

MWS珪藻プレパラートDL_TESTからのキンベラ(クチビルケイソウ)です。このプレパラートは14個の珪藻からなっています。Jシリーズはたくさんの珪藻が並んで目移りしてしまうのですが、こちらは整然と一列に並んでいるのが心地よく落ち着いて検鏡できました。久しぶりでしたが新鮮な気持ちになりました。
正しく検鏡しているのか疑問もあり、どこまで分解できているのか判断のしようもないのですが、なんとかここまできました。
同じ種なのではないかと思うのですが、本家の画像とかなり違っているのをみると、点と点を結ぶところが解像できていないのでしょう。その結ばれ方が一番見たいところなのですが。


2021.01.10

あれこれ824

MWS珪藻プレパラートCOS-01(海岸)からのコシノディスカス(コアミケイソウ)です。最近のMWS「本日の画像」は珪藻の電子顕微鏡写真に匹敵する解像度の驚異の画像のオンパレードです。努力していると見えてくるものです。というような言葉もあります。そうはおっしゃいますがの困難な道でいまだにたいしたことはないのですがコアミケイソウのものが出ていましたので挑戦しました。(作例はここの1月4,5日です。)。
肉眼ではまったくわかりません。これではならじとピントを変えてたくさん撮影です。画像処理の力を借りようという算段です。
そして、もう無いとあきらめかけた時に現れたのが、点と見えるか見えないかの微妙なものですが下段の画像です。しかも縁の方しかありません。曲面のところなので見えたのでしょう。本家のは明確な点で、細かくて数も多いのに比べればなんだかぁの世界ですが、見えてよかった嬉しいなの心境です。


2021.01.05

あれこれ823

年賀状に使う燕文貴の「江山楼観図」の模写も四回目になります。
巻物形式は東洋独特のものでしょうか。日本だと絵と文章が交互に出てきたりするものもありますが、この巻子は河口から源流まで絵だけで延々と描き継がれているわけです。
本来はその移り変わりを楽しむものだと思いますが、こうやって一場面を切り取っても楽しめるのは優れた絵画の特徴だとも思います。
また、本物の素晴らしさを十全に現していなくとも、優れた絵画の模写は何かしらの働きを見る人にするようにも思います。


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